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麦藁手

むぎわらで

縦方向に規則的に線を引いた文様で、茶碗や猪口、片口など高さのあるうつわに多く用いられました。麦藁を連想させる絵付け模様であることから、こう呼ばれています。

 江戸時代後期から、品野(しなの)、赤津(あかつ)をはじめ瀬戸全域でつくられたと思われます。茶色に発色する鬼板(おにいた)と、赤やオレンジに発色する同じく「赤楽(あからく)」と呼ばれる絵の具や、藍に発色する呉須(ごす)を交互に引いています。赤や藍を太く引き、その間に茶色の細い線が1本だけでなく、2本や3本引かれたものも見られます。これらの線を均等の間隔で引くことや、碗や皿鉢の内側の中心部(見込み)で線を細く重ね合わせることなどが、職人の腕の見せ所のひとつです。

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外側内側とも、器の縁が線は太く、中は細くなります。蓋も同様で、重ねたときに太さが近く、線がつながっているように見えます。

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